味覚は主に舌で感じる感覚です。
舌では甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の5つの味を見分けますが、最近ではこの感覚が感じられない味覚障害が増えてきていると聞きます。
ファストフードやうまみ調味料で味覚わからなくなると言われています。
これは、大量の食品添加物が含まれていて、そのため亜鉛が体外に排出されるからです。
亜鉛は、舌の味蕾という細胞を再生する為に必要な栄養素で、味蕾が再生しなくなると味がわからなくなる味覚障害になってしまうのです。
最近では、ストレスによるものもあります。
そして、体がこれ以上食べ物を入れないでくれという反応で味覚障害を引き起こしたということもあるそうです。
それが、脾気虚という中医学の考えです。
「脾」(ひ)とは五臓六腑の五臓の内の一つで、胃や腸のことを指します。
「気」(き)とは元気の気、生きる気です。
「虚」(きょ)とは「力が落ちる」と考えていただくとわかりやすいと思います。
何らかの外因的な理由で「胃や腸が食べ物を受け入れるのが嫌になった」反応が脾気虚の状態なんだと思います。だから、「おいしい」と感じなくなった状態なのです。
なぜこのような状態になるかというと、食欲のまま食べてしまうからなのですね。
今は、食べ物がないということがありません。
いつ、どこでも手に入ります。
だから、食欲を満たそうと食べ物を腹十分入れてしまいます。
腹八分目とはよく言いました。
味覚を楽しむことも、腹八分目なんですね。