五感を解放する【嗅覚】

五感を解放する【嗅覚】

当サロンが五感リゾートと言われている、五感について少し詳しくコラムで書いていこうと思います。

 

今回は嗅覚です。

 

ヒトの五感は、「みる(視覚)」「きく(聴覚)」「かぐ(嗅覚)」「味わう(味覚)」「肌で感じる(触覚)」から成っています。
この感覚は、感覚神経を介して大脳へとそれぞれの感覚中枢に伝えられます。

 

アロマセラピーで必要となるのが「かぐ」という嗅覚です。

 

嗅覚器官は、一番最初に出来た器官で、生物にとっては(哺乳類)生殖器と同じ高さにある重要なものです。
匂いで嗅ぎ分けることは、敵味方を区別したり、子孫を残すためにはとても大事な器官です。

 

香りの分子は、鼻の奥にある嗅覚細胞が並んでいる嗅覚上皮というところでキャッチされます。
それが電気信号に変えられて、嗅覚神経を経て脳に伝わります。
脳の中の大脳辺縁系という脳の一番奥にある「古い脳」へと伝わっていきます。

 

大脳辺縁系が「古い脳」といわれるのは、ヒトと動物に共通した機能で食欲や性欲など本能に基づく怒りや恐怖、喜び、快楽などの情動や自律機能、記憶を司っている場所だからです。
理性や知能は、新皮質といわれる動物が高等になるにしたがって出現する脳で、人間では、発達が著しくて約90%を占めています。

 

嗅覚神経は、その本能を司る大脳辺縁系を通って嗅覚野(感覚中枢)へと刺激が送られます。
そのため、香りは他の情報で左右されずに好き嫌いが決まるのです。
そして、記憶の海馬と繋がって懐かしさがよみがえって幸せな気持ちにしてくれます。

 

嗅覚を解放すると、今まで忘れていたり、閉じ込めていた感情を解放すことができるのです。
嗅げば嗅ぐほど、嗅覚のボキャブラリーも増え、感じやすいしなやかな感性が育まれます。感度が敏感に育む事で、豊かな人生をおくる礎にもなりますので、香りの出会いを大切に過ごしましょう。